クリスマス爆撃 Vụ đánh bom vào ngày Giáng sinh
ハノイを訪れる日本人観光客が年々増えています。若い人はホアンキエム湖や旧市街、大教会などの観光名所を巡り、ベトナム料理を堪能し、アオザイ、バッチャン焼きのようなお土産が人気のようです。一方で、年配の旅行者も多く、彼らはベトナム戦争の記憶を思い起こさせる軍事博物館やホーチミン廟を目的にしています。私も年配者の一人としてハノイで生活しつつも戦争史跡を訪ねることがあります。
ベトナム戦争中、クリスマスを挟んだ1972年12月18日から29日にかけてアメリカ軍はハノイに大規模な空襲をしかけました。爆撃の規模や被害の程度についてはいろいろな数字が述べられ、どれが正確かは分かりませんが、そんな数字はともかく幾万の砲弾が雨あられと降り注ぎ、無数の市民が傷ついたことは事実です。
今回はそのような戦争史跡の中でも観光ガイドブックにはまず載っていない場所へご案内しましょう。「B52爆撃機撃墜史跡」です。ここは大統領府や国会議事堂を初め、重要政府機関が集中するあたりから1キロほども離れていない小さな湖にあります。1972年12月27日、ハノイ市防衛の第72部隊によって撃墜されたものですが、破壊され飛び散った機体の破片が四方八方へばらばらと落ちてくるのを下から見ていて、一体どこへ落ちてくるのか…。「命中したぞ!やったぞ!」ばかりでなく、甚だ恐ろしくもあっただろうと想像します。
現在、その周囲は住宅や商店が密集していますが、ここは市の中心部ですから恐らく当時もそうだったでしょう。本当に小さな湖で、一周り2~300メートル。その東側の岸辺に近いあたりに翼だか胴体だか、機体の一部が跡形を留めぬまま突き刺さっています。
印象的なのは、その破壊され、錆びた機体の間から緑の若木が伸びていることです。